モデル毎の特性
近年、半導体生産の表面処理工程などにフッ素樹脂ヒーターの需要が増えておりますが、谷口ヒーターズでは、永年の経験と実績をもとに、フッ素樹脂の素材の特性とヒーターの性能を最大限活かすことができるように、最適設計をしたモデルをそろえています。 フッ素樹脂素材の種類にはPTFE・PFAなどがあり、使用形態にはパネル成型・被覆チューブ・コーティングなどがありますが、ヒーターの構造の特性によって耐熱・耐薬性が異なりますので、お客様の「用途に適切なモデル」をご選択下さい。
ヒートフロンは、厚さ10mmのPTFE材質の潜水プレート状で、他のフッ素樹脂ヒーターには向かない薬液(強酸・強アルカリ)でも使用されている唯一のモデルです。 当社がもつノウハウを生かした潜水UU・フロンは、PFAの被覆チューブの厚さが1mmで“液にやさしい”特性(液温とヒーターの表面温度との差が少ない)があり、耐薬品性の強いヒーターとしてご採用が増えています。
タニフロンは、当社独自の研究によるフッ素樹脂強着コーティングヒーターで長年の実力製品ですが、300ミクロンコーティングのため傷がつきやすいという弱点がありますので、取り扱いに注意が必要です。
テフチューブは、PTFEチューブの厚さが0.5mmなので傷が付きやすく折れやすいことと強酸が透過する可能性がありますが、簡易型フッ素樹脂ヒーターとして人気のあるモデルです。
用途
強酸・強アルカリ・純水向 ヒートフロン
強酸・アルカリ・純水向 潜水UU・フロン
一部の酸~弱酸・水向 タニフロン
弱酸・水向 テフチューブ
一般的には金めっき浴、銀めっき浴、はんだめっき浴、フッ化物系浴、化学研磨浴、 超高純水、洗浄、半導体の生産ラインなどに用いられます。
モデルによって耐薬性が違いますので 前述のモデル毎の特性をご参照の上、適切なご選択をお願いします。

薬液加熱ヒーターの耐薬目安 をご参照ください。
共通注意事項
  • 空炊きは厳禁です。
  • ヒーターを正しく取扱って下さい。
  • 槽の側壁・底面に直接接触させないで下さい。
  • 結露除去をして下さい。
  • 耐薬性については各モデルごとに適・不適がありますので、
    ご相談下さい。
  • 粘度のある液・ゾル液には使用できません。
  • フッ酸や王水などガス透過性のある強酸、 高い比重(1.1以上)の薬液、高い液温での使用については、ご相談ください。
  • 引火性液・油と石油類への使用は不可です。
  • 素材の表面に傷を付けることは厳禁です。
  • 付着物が付きやすい場合は、必ず定期的に、ていねいに洗浄して下さい。

フッ素樹脂(通称:テフロン)について

フッ素樹脂は、フッ素を含む合成樹脂(プラスチック)です。 一般にはテフロンという呼び名が普及していますが、 「テフロン」は樹脂の名前ではなくアメリカのデュポン社の商標ですので、 当社では「フッ素樹脂」と呼んでいます。


“液にやさしい” ─ 薬液を大切にするヒーター

谷口ヒーターズのフッ素樹脂ヒーターは、 永年の経験をもとに、 ヒーターの能力を落とさずに 液(薬液)に穏やかな加熱を実現しています。 ヒーターからの熱の集中を避け、液温とヒーターの表面温度との差を少なくすることなどにより、 熱損傷による薬液のトラブルを少なくします。


品質に信用あるフッ素樹脂ヒーター

谷口ヒーターズのフッ素樹脂ヒーターは、高い耐久性が特徴です。
ヒーターにフッ素樹脂を永年採用してきた経験と実績から、強酸や強アルカリに強い、また、 高い液温度に向くモデルも取り揃えています。 フッ素樹脂材質には、PTFEとPFAがあり、板の厚さ10mm、チューブの厚さ1mmと0.5mm、 強着コーティング膜の厚さ300ミクロンなどの仕様があります。


1年間防水保証付

谷口ヒーターズのフッ素樹脂ヒーターは、潜水・防水 それぞれ通常の使用方法において 1年間防水保証(出荷日から1年)が付いています。

  • 潜水タイプ: ヒートフロン, 潜水UU・フロン, テフチューブヒーター
  • 防水投込タイプ: タニフロンヒーター

オールフッ素樹脂

潜水タイプのヒートフロンと潜水UU・フロンは、 ヒーター本体からヒーターの電源ケーブルまですべてフッ素樹脂製です。


モデルの選択

薬液の種類(組成、pH、比重など)と 使用条件(用途、液温、環境、使用頻度などやコストパフォーマンスも含む)によって 適するモデルが異なってきますので、モデル選択は大切です。ご相談下さい。

詳しくは TG CONTACT から フッ素樹脂ヒーターファミリー カタログをご請求ください。
モデル分類 潜水UUフロン ヒートフロン タニフロン テフチューブ